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キーワードと
キーセンテンス
賞味期限
鮮度志向
コントロールセンターを1ヵ所に集中
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雪印乳業 土岡英明+稲葉聡 |
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ほ
対策
土岡さん たぶん年間30億くらい、捨ててると思いますね。産業廃棄物出す時、おカネ要りますから。これ、お客様にとっていうと、「なんて資源の無駄遣いをしているの?」って、おっしゃられるんですよ。考えなきゃいけないことなんですけど。で、なんでそういうことになるかというと、これ余談というか事実ですけど、例えば今の実態でいうと、スーパーさんもコンビニエンスストアさんもそうですけど、作って1日目の商品しか受け取っていただけないんですよ。2日目の商品は全部、納入アウトですね。ですから賞味期限が7日も8日も残っていても全部捨てるしかない。
で、1回、お客様に見にいって貰ったんですよね、工場に。「なんであんなことしてるの?まだそれ賞味期限残ってるじゃない」って言うから、実はこうです、って言ったら、「それ、私たちが悪いのかしら」っておっしゃるから、「いや、そうしたのもメーカーも悪いし、ある種、流通の競争の中に巻き込まれたメーカーも悪いんです」という話をしたんですけど、欧米では絶対そういうことないですね。欧米の人たちはもう、賞味期限ぎりぎりの商品まで平気で買い求められますから・・・日本の鮮度志向は究極ですよね。お弁当だってそうですよね、あれ。あ、お弁当・・・おにぎりですか。
まぁ、長々となって・・・あと、ちょっとこれだけはですね(話させて下さい)。屋外の洗浄作業だとか、手作業だとか、洗浄の不徹底とか、これは確かにありました。決められたルールどおりにやってなかったのは、事実です。ただ、(モニターを示して)上にあるように直接の因果関係は全くないんですけども、衛生管理という面では、問題として問われてしまうでしょうという指摘を受けています。
で、その後ですね、衛生管理教育だとかマニュアルの再整備とか見直しを全部やっていきました。それからさっき言ったエンテロトキシンを検出する毒素の機械を全工場に入れました。あの、当時日本で初めてって言ったら、そんなことが必要なの雪印さんだけですよって言われて、それはもう当たり前のことですけど、全工場に入れました。要するに最終チェックで毒素まで検出する検査をしてのは当時は確かにうちだけなんですけど、ほかのメーカーさんもその後、順次、全部入れられましたよね。で、もうひとつはですね、さっき言ったように同一苦情・・・例えば青森であったこと、大阪であったこと、当時もう全国に6ヵ所、お客様センターっていうのがあって、苦情は全部ここに入る。例えば、大阪は、大阪に入るんです。ところがペーパーですからファックスのやり取りなんですよ。これもスピードが遅いというのがあるのと、青森が入ったことが届かないんです、ここに。だから今、同じ日付で、例えば2件以上・・・あのモデルって決められてますけど、同じ工場で2つ以上、同じ内容で2つ以上、例えばこういうのが発生すると、コントロールセンターを全部1ヵ所に集中したんですよ。それもすごく進んでいるという花王さんだとか、そういうところにベンチワークに行って全部学んで、で、そのシステムを入れて、今そういうことあるとアラームがバーっとつきますんで、そのアラームがついた先を全部、その日のうちにセールスがダァーっと行って、それで委員会を開かれるというシステムに変わってるんです。
あの、さっき申し上げたように、牛乳類って足が早いんで、工業製品と同じように悠長なこと言ってられないんですね。2時間、1時間で判断しないとアウトの場合があるんで。それをやってますね。まぁ、データベースをちゃんと作ってるということで。危機管理のマニュアルも見直しました。あったんです。危機管理のマニュアルは実を言うと。でも、働いてなかったということです。で、決められたことを決められたとおりにやるっていう、当たり前のことにもう1回戻っていったんです。
に←此方 ほ 彼方→へ
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