雪印

劇変する雪印
大阪食中毒事件の原因
原因不明
「再利用」をめぐる誤解
対策
ブランド崩壊は一瞬
7人、集まる
存在価値
創業の精神
体質が悪いって何?
土下座広告の反応
使命と役割の違い
顧客志向
私は命を作ってる
ブランドは、マーケティングでもなんでもない
情報公開のあり方
賛同者を増やすために
社長との付き合い方
夢を語ろう
ロイヤルユーザー
伝える努力
現在の危機管理体制
社会貢献のあり方
これからの雪印を見てもらうしかない

キーワードと
キーセンテンス


天然系・養殖系---会長のヤマダが持論として唱える概念。ブランドは、理念や使命などが、日々の生活の中で自然に醸成された「天然系ブランド」と、マーケティングなどの戦略に基づき、競争優位を得るために人工的に理念や使命を後付けした「養殖系ブランド」の2つに分けられる、というもの。




 
雪印乳業 土岡英明+稲葉聡 



夢を語ろう


---雪印の創業の理念をこれから受け継ぐために、取り組んでることっていうのはあるんですか?ただ文として読むのと、やっぱり、体感じゃないですけど、それとはまた別ですよね・・・消化して日々に生かすっていうのは、別ですよね。文として見ると、やっぱりマニュアルじゃないですけど、そのうち守られなくなりますよね。最初は意識しているかもしれないけど。

土岡さん 企業の理念っていうのは、必ずしも創業の理念でなければならないとは思ってないし、時代によって変わっていくものだと思ってるんですよ。今ちょうど作りつつありますけどもね。だからあの、社員の中にも健土健民が雪印の理念だっていうのは、あれは創業の理念なんですよ。今の雪印の理念であるかどうかっていうのは、別の問題ですね。原点はそこにある。これから雪印がどういう会社になってお客様にそのことがちゃんと伝えられる会社になるかっていうのは今、ちょうどそれをディスカッションしてるとこですよね。経営者も含めて。ま、ホントにあれですね、規模の軸と時間の軸っていう話もあったですけど、雪印って、これ一言でいうと、当時、これは今の流行の言葉でいうと、ベンチャービジネスなんです。その当時はね。それがこんなに、がたいが大きくなってきて、やっぱり方向性が薄くなってくるわけですよね。この間もテレビでユニクロの話してましたよね。あれでも不思議に面白い・・・面白いっていったらあれだけど、今どの会社も使命と理念の再発見やってるんですよね。是非そういう会社に勤めて下さい。(一同笑い) 見つけて下さい。なかったら作って下さい。(笑い)

---僕の個人的意見としては、雪印は理念的には別に変わる必要はないと思うんですよね。まぁ今お話聞いてると、新しい、やっぱり新生っていうのを印象付けたい・・・内外含めてっていうことになってるんでしょうけど、まぁ、さっき「天然系」っていう話ありましたけど、今やってることが、その流れがこのままいくとすればね、新しい理念を作るみたいにいくとすれば、「養殖系ブランド」になってしまいますね。

土岡さん あの、結局議論した中で、そこに戻るかもしれませんよね。あの、創業の理念に戻るかもしれない。でも創業の理念ありきを雪印の理念にしてしまうのも間違いだと思ってるんで、もう1回自分たちの存在意義を含めて、どんな会社になりたいかっていう社員のも含めて、もう1回議論した上でやっぱり創業の理念だねって戻れば、それは今の時代の創業の理念としていいと思うんですよ。だからとかく、創業の理念がそうだったから私たちもそういうようにするんだっていうふうに決めてしまうのは、プロセスとして違うなと思うだけで・・・これは私の個人的な意見ですけど。あの、社内で今、みんなでを語って下さいって言うんですよ。って、すごく難しいですよね。現実的になるんですよ。

---いや、そうでしょうね。

土岡さん で、なんでかなって思ったんですよ。答えは簡単でした。今までを語ってなかったから。(笑い) 急に言われたって、は語れないよっていう声があるんです。今、「社員のは?」って聞くと、大きな声で「安心・安全な会社になりましたね」って言って欲しいって言うんですよ。それは切実なるというか。それ、でないって言う人も・・・外部の人、じゃないって言うんだけど、社員の願いかもしれないですよね。今、社員みんな、をひとりずつ語ってるんですよ。

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