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体質が悪いって何?
---その時、ほかの社員の方たちっていうのは、あの、「なんでお前、そういうこと今やってるんだよ」とか、こう、反発したりとか、「どういう権限があってこんなことやってるんだよ」とか、そういう態度っていうのはなかったんですか?
土岡さん いや、9割そうでしょう。
---9割かあ・・・(笑い)
土岡さん ホント、そうです。あの、学生みたいなことするなみたいな話あったし。で、我々がさっきお話してもう1回、あの、その時にですね、こういう話があるんですね。人の噂も75日とか、日本人だから忘れるよっていう話があるんですよ。お客様からもそういう話、あるんですよ。でも、この時の忘れられ方は、「なくなる」っていうことですよ。なくなれば忘れられるし、さっき「見たくない」ってありましたけど、貝の蓋がガチッと閉じてる状態で何もしなければ、もう、買わなければいいし、無視すればいいっていうのが忘れるっていうことなんですよね。
だから私たちは、少しでもお客様の心が開いてくれる時にはどうすればいいかというところで、はっきり言って、2回の不祥事に対して明確な謝罪をすべきだと。謝罪してるんですよ。してるんですけど、お客様は謝罪をしてもらってると思いません。謝罪の気持ちが伝わりません、というのが全てなんです。これ、社内とのギャップなんですよ。社内は「謝った」って言ってるのに、お客様は「謝ってもらってない」って。
もうひとつはですね、企業として今約束できることは何か。お客様にとっては、企業提携だとか金融支援なんか興味ないんですよ。私たちに被害を与えて、もう1回、雪印を信じてもいいなと思っている矢先にまた裏切られて、2回裏切られてるわけですよね。で、その時に、自分たち社員によってお客様が言っている「体質が悪い」。わからないです。本当に「体質が悪い」って一体なんなのか、よくわからないです。でも、体質をとにかく変えなきゃと。
このふたつでスタートして、3月24日にご覧になったかもしれないですけど、「社員一同」というクレジットで出した新聞広告がこれですね。「私たちが犯してきた、悪質な行為の数々。本当に申し訳ございません」というところから始まりまして、「現在も雪印製品を愛してくださっている皆様に、申し上げるべき言葉もございません。自分さえ良ければ、すべて他人事。すべて他人のせいにする。これが今までの、企業・雪印の人格です。これからお前たちはどうするのだ。いったい今、何を考えているのだ。そうした問に対し、情けないながら、現在まだ明確にお答えできる段階には至っておりません。ただ、ひとつ。社員からなる「雪印体質を変革する会」をスタートさせました。私たちは、私たちのこれからを見ていてほしいと、心から思っております。」この広告なんですけど、私はこれ、2日、寝れなかったです。ホントにこの広告出していいんだろうかと思って。まぁ、尾篭な話、女房に見せたら、女房ひとことも言わなかったですね。後で言いますけどね、女房は。辛かったと言いましたけど。(笑い) 相当議論しましたよね?
稲葉さん そうですね。
り←此方 ぬ 彼方→る
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