8憩 初の広い島の山と海-

島県次市/庄原市/島市/山市/三原市/岡山県笠岡市- 第6
広島(ひろしま)

(第6日朝食)
N08-024(第237号) 朝食ヴァイキング@ホテル東急ビズフォート広島 →
 
<朝食ヴァイキング>
前年、東急イン時代に宿泊して大変満足したものだからどんな風に変わったのか興味を覚えつつ宿泊。東急インの朝食は、「郷土食」に溢れており、内容的にかなりパワフルなものだったのだが、リブランド後の状況は…甚だ貧相なものに。普通のちょっと高級目のビジネスホテルと変わらない。一応、栄養面など考えてはいるらしいけれど。
形状→★★★☆☆ 風味→★★★☆☆ 総合→★☆☆☆☆
 どこか、都会と云うものは安心する。見知らぬ田舎よりも見知らぬ都会の方が安心する。都会に佇んでいると、飢餓感に襲われない。取り敢えず、何とかなるだろうと云う気がどこからともなく湧いてくる。しかしこれが田舎なら、どうにもならなくなるのではなかろうかとの不安感が、取り敢えず、漠然と、湧いてくるのだ。
 広島と云えば路面電車。日本最大の路面電車都市。路面電車の走るエリアが広島の街。密度溢れる賑やかな街。路面電車はその象徴カンフル剤的ランドマーク装置。路面電車が走っていると元気が出る。
 原爆を落とされた広島は「平和都市」を標榜しているが、なぜ原爆が落とされたか…それは当地が軍事上の要衝だったからだ。日清戦争時には広島に大本営が設置され、臨時首都化した。当時、今の山陽本線は広島までの開通で宇品には、千田貞暁が築いた立派な港があった。広島駅と宇品の間には軍事関連の施設が多数存在し、その威容の一部は今日まで残っている。広島市郷土資料館もその一つで、「宇品陸軍糧秣支廠」だった。立派な建物である。缶詰工場だったとはとても思えない。昔は工場一つ作るにも立派な建物をこしらえたから、こうして有効に再利用することが出来る。
 資料館を出て帰路に付く。途中、比治山公園に立ち寄った。太田川デルタには幾つかの山がある。これらの山は元来、島であった。その島の周りに土砂が堆積、これを干拓やら埋め立てやらで引き延ばして、広島旧市内の市街地完成を見るに至っている。元の島、今の山は、ちょうど金平糖の核のようなものである。その周りに上流から流れ着いた土砂が群がって奇妙な地形の都市は誕生した。広島の町は、金平糖である。金平糖のように不可思議で魅惑的な街々だ。
 比治山スカイウォークは、肘ならぬ膝休めにはもってこいの本格派エスカレーター群であった。有料の江ノ島エスカ―と比べて勝るとも劣らず、しかしこちらは無料である。素晴らしい。山の上に建つ広島市現代美術館ともマッチした雰囲気だった。
 比治山を離れて街の中へと戻ってきたが、やはり広島の距離感には密接さがある。すぐに街の中。その「街なか感」が町中に広がる。道理で地下鉄よりも路面電車が似合うわけだ。そして八丁堀の天満屋には、フィナーレが迫っていた。
 終わりの時に雨が降ると寂しさが増す。デパ地下にめぼしいものは残っていなかった。虚しさが募る。未だ昼を食べてもいない。空腹感が余計に進んだ。気を取り直して、広島で一番楽しいデパ地下に見えようと、紙屋町のそごうへ向かった。路面電車の町・広島だが、昨日乗ったアストラムラインは都心部が全て地下区間となっている。アストラムラインは新交通システムだから軌道扱いで建設されているが名目上、本通と県庁前の一駅分だけは、鉄道として建設されているらしい。つまりこの一駅分だけは名実共に「地下鉄」であるわけだ。更にその区間には広島唯一となる地下街が広がっている。紙屋町交差点界隈のみの範囲となるため、さほどの大きさはない。流石に「しぶちか」に比べれば広い。広い島、広島の面目躍如である。
(第6日かなり遅めの昼食)
N08-025(第238号) フルーツサンド@ブルーメン(広島そごう) →

N08-026(第239号) お好み焼きパン@ブルーメン(広島そごう) →
<フルーツサンド> ¥315(込)
パイナップルとキウィ・みかんのコンビネイション。割とホームメイドな趣漂う。町のパン屋さん的である。華やぎはさほど感じられないが比較的食べ応えがある。
形状→★★★☆☆ 風味→★★★☆☆ 総合→★★★☆☆
<お好み焼きパン> ¥170(抜)
広島らしいパンだが、余りフィットしてこない。パン生地がどうしても鈍い口触りと風味を撒き散らしてしまう。本来のお好み焼きよりも、くどい感じがする。これはブルーメンだからと云うわけでもあるまい。アンデルセンが作っても同じ結果となるように思う。
形状→★★★★☆ 風味→★★☆☆☆ 総合→★★☆☆☆
(第6日夕食)
N08-027(第240号) 幕の内(華)@加茂川(広島そごう) →
<幕の内弁当(華)> ¥740(込)
「華」と名付けられているだけあって、見た目は中々華やぎがある。無論、それは値段の割に…と云う部分も含まれる。ごく軽め、これだけだと普段なら足りていないかもしれない。偶々、この日は昼が非常に遅い中での夕食だったから、この軽さが却って心地良かったわけであるが。
形状→★★★★☆ 風味→★★★☆☆ 総合→★★★☆☆
→第6日旅程→
終日広島市内滞在
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