於北海道留萌市
★ お し な が き ★

留萌いも & わかさいも


北海道の食文化というのはやはり一抹の独特さ・奇妙さというものがあって、
例えば焼き鳥のマチとして室蘭は有名だが、焼き鳥といいつつ豚串だったり、
タケノコはアスパラみたいな大きさ・太さのネマガリダケだったりするわけである。
まぁ、ネマガリダケは普通のタケノコよりも美味しいんじゃないかと思う。
コイツと身欠きニシンは煮物 in EZOには外せないアイテムだ。

それはさておき、北海道土産の定番として一昔前までメインを張っていたものに、
「わかさいも」という和菓子がある。
昔は千秋庵の「山親爺」「ノースマン」か「わかさいも」かという勢いだったが、
「白い恋人」が激しくメインとなり、次いで90年代半ば以降、
六花亭やロイズが幅を利かせるようになって以来、
千秋庵ほどではないにせよ、すっかり影が薄くなってしまった。
わかさいもとしても、そんな現状を打破しようと努めており、
地元で開催された洞爺湖サミットや隣の豊浦町出身の
内藤大助人気を追い風にしようとの意図が窺える。

(新千歳空港出発ロビー内売店にて)

ところがこのわかさいも、“いも”といいながら、
実のところ、芋は使われていないのである。
別にこれは隠していることでも公然の秘密でもなく、
上記写真の“えっ! そうだったの”の部分に、
この画像ではよく見えないけれども、そのことが書かれている。


さて、留萌方面を旅したときのこと。
留萌・・・これもなかなか凄い地名であり、
昨今の「萌えブーム」にはピッタリのフィット感である。
実際、この地域を拠点とする沿岸バスというバス会社は、
2ちゃんねる等ネットカルチャーと蜜月関係を築いており、
“萌えっ子フリーきっぷ”なるフリーパスも発売済みだ。

(沿岸バス羽幌本社ターミナル内待合室にて)

そんな留萌にて萌え心をくすぐる、わかさいもクリソツのお菓子を、
留萌駅前にある「お勝手屋 萌」にて見つけた。


その名もズバリ、留萌いも!(笑) 製造元は市内の玉村菓子店とある。

そこでh-imagineなボクは、両者を比較検討してみたいと思うようになった。
以下全て、左・わかさいも、右・留萌いも である。


大きさは 留萌いも に分がある。そして明らかに留萌いものほうが、ごつい。
整ったわかさいもが古今和歌集なら、野趣溢れる留萌いもは万葉集だ。
ところがお口に入れてしまえば、両者正反対の結果となる。

まず歯触り。わかさいもには昆布が入っているので、
滑らかな歯触りとはいかない。留萌いもは餡だけであり、非常に滑らか。

さらにはフレイヴァも、歯触り同様、わかさいもには一クセある、
ムラムラっとしたある種の臭みある濃さが内包されているが、
留萌いものほうはといえば、多少物足りないくらいの実にあっさりとしたもの。
見た目とのギャップがあるという意味ではまるで安田大サーカス・クロちゃんなのである。


で、どっちのほうが気に入ったかといえば、
決して不味いというわけではなく、気に入っていることは気に入っているのだが、
濃すぎVS薄すぎとなってしまい、優劣を決めるとなるとこれがちょっと難しい。
強いて言えば、両者の中間のフレイヴァがベストかもしれぬ。

留萌管内の特産品紹介@萌志会
わかさいも本舗



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