ーカリーキッチントムトム@新宮の ジャムパン★

一般に田舎は地味で、都会は個性的だと思われているけれど、
時に田舎は、都会なんぞ眼中にないくらい個性的で面白い表情を見せてくれることがあります。


まず、コロッケが素知らぬ顔して、菓子パン・惣菜パン類に交じっているところが面白い。
何しろコロッケパンとしてではなく、あくまでコロッケ単独行動!
そしてクリームパンを挟んで対峙するジャムパンもなかなか魅力的に映ります。

考えてみれば、ジャムパンというものは菓子パンの中では最も単純明快なものです。
パンとジャムを組み合わせればイイ・・・それはわざわざジャムパンを買わずとも、
家庭にジャムを常備しておけば通常の食パン等に於いて、実現出来てしまう代物。
いつだってマイ・ジャムパンが作れちゃうのです。
そんな最も代替可能な菓子パンであるジャムパン。
その割にガードが甘いとでも申しましょうか、よく感じるのは生地の貧弱さ。
ジャムの重量感を出そうとするあまりなのか、ひ弱な生地が多い。
クリームパンとジャムパンは共通の生地が用いられる場合が多々ありますが、
クリームパンでは気にならなくとも、なぜかジャムパンではその、ひ弱さが気になるのです。
恐らく、クリームほどジャムはクリーミィではなく、生地とフュージョンしないからなのでしょう。

でもこのジャムパンをご覧ください。
実に堂々としている生地。ソフトフランス風であります。
ジャムを内部に包むのではなく、外部に晒すことで、
ジャムパンの弱点である地味なヴィジュアル面を克服しつつ、
ソフトフランスな食べ応え感ある生地に負けない水分の吹き飛んだフレイヴァをも実現。
これがまた“強気”な生地と良くフィットしています。

ジャムパン
★★★★☆ フォルム(4/5ツ星)
★★★★☆ フレイヴァ(4/5ツ星)
★★★★★ パフォーマンス(5/5ツ星)

(2011/07/05買)

*ベーカリーキッチントムトム ウェブサイト*


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